エンディングノートは、人生の終盤に起こるかもしれない「万一」に備えて、自分の想いや希望を記入しておくためのノートをいいます。
周囲にできるだけ負担をかけたくない・・・ 穏やかに老後を過ごしたい・・・ やすらかに最期を迎えたい・・・
想いを実現するためには、具体的に考え、行動することが必要です。 エンディングノートは「気づき」のノートです。エンディングノートに記入しながら、自分がどんな老後をすごしたいのか、どんな最期を迎えたいのか、そしてその想いを実現するためには、どのような準備が必要なのかを確認することができます。
内容について
1. 自分について … ①プロフィール ②自分史 ③親族、知人の連絡先
名前、住所、本籍、生年月日、家系図などの基本的な情報から、学歴、職歴、座右の銘、趣味、特技、思い出、住所録、緊急連絡先等様々な内容を盛り込んでいるエンディングノートもあります。 なお、エンディングノートには大切な情報をまとめて記載でき、災害時にも役立つことから、避難袋に入れる方もいらっしゃるようです。
2. これから(希望)について … ①医療、介護 ②葬儀、納骨、お墓
「介護が必要になった場合、誰に看てもらいたいですか?」このような質問形式のものが多いです。介護、医療、葬儀、お墓など普段の生活ではあまり考えないことを考えるきっかけになると思います。
3. 財産について
残された家族が相続手続をする際にも役立ちます。 相続手続の相談の際に多いのが、「どこに何があるのか全く分からない」というご相談です。ご夫婦でもどこに預金しているか、通帳はどこにあるか等分からないことは多々あります。一覧表にまとめておけば、手続の漏れを防ぐことができます。
4. 大切な人へのメッセージ面と向かって言えない感謝の気持ちを伝えるメッセージを書くことができます。 最後のラブレターにされる方もいらっしゃいます。
ーエンディングノートの使い方ー
エンディングノートは、大きく分けると次のような種類があります。
(1)書店等で購入するもの
(2)葬儀社等で会員向けに配布されているもの
(3)インターネットでダウンロードできるもの
(4)大学ノート等を活用し、オリジナルで作成するもの
自分の希望や伝えたいことが伝われば、ノートはどんなものでも構わないと思います。ノートに記入する際には、難しく考えず書けるところから自由に書いてみてください。すべての項目を完璧に埋めていこうとするととても大変です。 「気持ちが変わればまた書き直せばいい。」これくらいの気持ちで取り組んでいただくのも良いかもしれません。 ただ、エンディングノートを書き終わったら終活完成ではありません。ここから今何をすべきかが見えてきます。 エンディングノートは、「終活」の第一歩とお考えください。
エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノートは遺言書と違い、法的効力がありません。そのため、財産の分け方を書いたとしても、そのとおりにする力はありません。しかし、法的効力がないからといって、エンディングノートはけっして無意味なものではありません。遺言書とくらべ、方式にとらわれることなく、自由に自分の希望や想いを書くことができます。エンディングノートを書くことで、頭の中で考えている自分の想いや考えを整理することができます。
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